2013.03.02.M.#e08
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
鷹野 隆大 「 写真 」
2024年10月5日(土) ー 11月16日(土)
金曜日 15:00 - 20:00
土曜日 11:00 - 18:00
火・水・木曜日はアポイントメントのみ
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日・月曜日 祝日休廊
※ 10月6日(日)、10月13日(日)、10月20日(日)は11:00-18:00で営業
この展覧会は Kunitachi Art Center 2024 に参加しています。
ZEIT-FOTO kunitachi access
この度、Zeit-Foto Kunitachiでは鷹野隆大『写真』展を開催いたします。
現代の日本の写真家のなかでも秀でた活躍を見せる鷹野隆大ですが、私たちはどのくらいこのアーティストについて理解しているのでしょうか。鷹野隆大といえば写真集『In My Room』でみせたニュートラルなヌードを思い浮かべる人は多いと思います。ですが、その一方で1998年から続けているシリーズ「毎日写真」や「カスババ」といったスナップショットも、そこに写されたイメージと写真を撮るという行いそのものとの両方が、紛れもなく鷹野隆大そのものでもあり、このアーティストを理解するのに欠くことはできない作品群です。また、最近では“影”という新たな要素がそこに加わり、さらに私たちを混乱させます。
ですが、この混乱は決して嫌なものではありません。鷹野の作品を前にすると「写真って何なの?」という疑問が湧いてきます。それは「現代美術としての写真」ということをも包含した唯の「写真」に対して発せられる「何なのか」です。この疑問に対し私たちは普段、考えようとはしていません。スマホには膨大な数の写真が貯まっているにもかかわらずです。そして、鷹野隆大はその大きな謎に対して、これが答えだと圧倒しようとはしません。写真が写真である限り、あれもこれも写真であり、同時に、それが写真をわからなくする。そのことを受け止めた上で、それを迷いとしてではなく、数あるうちの一つの結論として提示するのが鷹野隆大のやり方です。だからこそ、私たちは、「毎日写真」のような地道な実践や、「影」のシリーズといった実験的な試みに手招きされて、進んで鷹野の作品世界に入っていくのかもしれません。
鷹野は今回の展覧会に「写真」という名を与えました。出品されるのは、「In My Room」から「毎日写真」「日々の影」等、大小様々なサイズのプリントです。ツァイト・フォトにゆかりのある作品も数多く展示されます。そこで、私たちは鷹野隆大というアーティストが放つ独特の色を見ることでしょう。Zeit-Foto Kunitachi という一軒家が、会期中、鷹野隆大の作品世界を体感できるスポットへと変貌いたします。ぜひお運びください。
2019.12.31.bw.Pen.#18
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
関連イベント
●トークイベント
鷹野 隆大 X 飯沢 耕太郎 ( 写真評論家 )
10月6日(日) 15:00 ~ ※ トークは中止となりました
参加費 1,500円 ( 要予約 )
●オープニングレセプション
10月6日(日) 16:00 - 18:00
メール等でご予約ください
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2008.10.03.#28
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
鷹野 隆大
1963年生まれ。セクシュアリティをテーマに1994年より作家活動を開始。女か男か、同性愛か異性愛か といった二項対立の狭間にある曖昧なものの可視化を試みた写真集『IN MY ROOM』で2006年に第31回 木村伊兵衛写真賞を受賞。他方、毎日欠かさず撮ることを自らに課したプロジェクト『毎日写真』を 1998年に開始し、その中から日本特有の無秩序な都市空間の写真を集めた『カスババ』を発表(2011 年)。その後、東日本大震災を機に影をテーマに様々な作品制作に取り組んでいる。2021年、国立国際 美術館(大阪)にて個展『毎日写真1999-2021』を開催。2022年、第72回 芸術選奨 文部科学大臣賞受 賞(美術部門)、第38回写真の町東川賞国内作家賞受賞。